2022/08/05 01:17
世界中で栽培されるコーヒー豆には規格が設けられておりますが、それぞれの国によって規格の基準が大きく異なりますので、ここではそれぞれの規格について解説していきます。
①豆の大きさを基準とする規格
豆の大きさはスクリーンサイズと呼ばれ、スクリーンとは大きさを選別する際に用いられるふるいを指します。
ふるいの網の目の幅は凡そ0.4mmが世界標準となっており、例えばスクリーンサイズ20は20×0.4で8mm、スクリーンサイズ16は16×0.4で6.4mmとなります。
一般的にはスクリーンサイズが大きいほど等級は高くなりますが、大きければ必ずしも良質とも言い切れない場合もあり、スクリーンサイズを基準とした等級を設けていない国もあります。
また、スクリーンサイズによって等級を定める国でもその表記は異なりますので、注意が必要です。
ケニア、タンザニア、コロンビア等は豆の大きさを規格としています。
②欠点豆の量を基準とする規格
集められたコーヒー豆の中に欠点豆がどのくらい入っているかを抜き取り検査する事で、それぞれの国によってその量の基準は異なります。
例えば、エチオピアでは300g中欠点豆が0~3個の場合G1となり、4~12個の場合G2となりますが、インドネシアでは300g中0~11個がG1、12~25個がG2となります。
しかしながら、欠点豆の量は選別の精度によって大きく変わる為、欠点豆が少ないからといって必ずしも良質な豆とは言い切れない場合がある為、あくまで欠点豆が多いか少ないかの判断基準としての規格になります。
③標高を基準とする規格
一般的にコーヒー豆は標高が高い程、寒暖の差の影響を受け、酸味が強く香りが高くなる傾向にある事から、栽培エリアの標高の高さを規格の基準とすることがあります。
例えば、グァテマラでは1350-1500m付近で栽培されたコーヒー豆には、SHBという規格が設けられますが、コスタリカでは1170-1620mがSHBとなり、国によって標高の基準は異なります。
この基準に関してもそもそも標高の高い国柄である場合と、国としては標高が高くないけれど標高の高い山で育てる場合とでは、全く意味合いが異なります。更に、標高が低くとも寒暖の差が発生する地域などもある為、一概に標高だけでコーヒー豆の良し悪しを判断することもできないのが現状です。
こうした理由により、それぞれの国が定める規格の内容は大きく異なっていますが、何かしらの目安や判断材料として覚えておいても良いかもしれません。